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水彩画 - Water Paint -
水彩画の道具
◆絵の具
水彩画で使う絵の具には透明なものと不透明なものとがあります。
透明水彩は、重ねて塗ることで、下地の色と響きあって美しい深みのある色調を生み出すことができ、透明感のある作品の制作に適しています。

透明水彩絵具には固形のものとチューブのものがあります。携帯には固形が便利ですが、より使いやすいチューブをお勧めします。各色単品で購入することもできますが、最初は12〜36色程度のセットがよいでしょう。

不透明水彩は、透明水彩に比べ、顔料(色の粒)が粗いため下地に塗った色が隠され、油絵のようにコントラストの強い鮮やかな作品の制作に適しています。
◆絵の具の種類
絵の具は、顔料からできています。顔料には土や岩石からできている顔料と植物からできている顔料があり、洋画に使う顔料は、岩石から成る顔料がほとんどで、日本画に使う顔料は岩石と植物の2種類あります。

顔料だけでは紙の上にのらず、水分が乾くとぱらぱらと紙から落ちてしまいます。顔料と何かを混ぜないとすぐに使えません。たとえば油絵の具なら、顔料の粒と紙やキャンバスを接着させているのは油(オイル)です。

どこへでも簡単に持ち運びできるチューブという便利なものができたのは産業革命の後、ちょうど印象派の画家たちが出現した頃で、それまでは、それぞれの画家が顔料と油を自分で調合して使っていました。

作品の無断転写はご遠慮ください

「水彩絵の具」
水に溶けやすく、水の量を調節することで折り紙を重ねたようなマットな厚塗りからセロファンを重ねたような透明感ある作品を表現でき、技術的にも使いやすいというメリットがあります。
その反面、せっかくの作品も水がつくとにじんでしまう、プラスチックなどつるつるした素材には塗れない、粘土や木材には染み込んでしまうといったデメリットもあるといえるでしょう。

「ポスターカラー」
透明水彩絵の具と同質の顔料を用いた不透明水彩絵の具で、混色しても彩度が落ちず、鮮やかなあらゆる色相の色が作ることができます。透明と不透明の違いはありますが、混色して鮮明な発色の得られることが水彩絵の具の特徴です。
顔料をより細かい粒子にしたのがポスター・カラーで粒子が細かい分、不透明性が増し塗ると表面が均一になります。


「ガッシュ」 顔料粒子を大きくし光の乱反射を起こさせる事で鮮やかな発色の得られる不透明絵の具です。 市販の「ポスターカラー」は、染料を染め付けたレーキ顔料を使い、各色の鮮やかさを出せますが、耐性等は考慮されていません。 「アクリル絵の具」 ポスターカラーのようにマットな絵が描ける水彩絵の具の特性を持ちながら、水をはじくプラスチックや石、牛乳パックなどにも描くことができる絵の具で、乾燥すると水に濡れても流れにくい性質があり、重ね塗りしたとき下の色が水に溶けたりして上に塗った絵の具が濁ることがなく、鮮やかな発色を保つことができます。 ただ、一般的な水彩絵の具と違い、乾燥が速く、一度乾いてしまうとパレットについた絵の具が水で洗い流せなくなったり、筆が固まったりすることがあるため取り扱いには注意が必要でしょう。
◆筆
丸筆 平筆
水彩用の筆は、丸筆、平筆とがあります。
これらの筆はそれぞれ太さ、毛の硬さなどの種類は豊富で、自分の表現にあった筆を選ぶことが重要といえるでしょう。
◆パレット
安価な使い捨てのペーパーパレット、プラスチック製や軽量のアルミ製、本格的な漆塗りのもの、固形水彩のセットにはケースと一体になったものがあります。大量の絵具を溶く時には大きめの溶き皿を使います。

◆筆洗
絵具を溶いたり筆を洗う水入れです。できれば大きいものの方が水の濁りも遅いのでよいでしょう。