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カート道に球が止まった時の救済の方法

(2020年7月号掲載)

Q.

 打った球がカート道の上に止まってしまいました。こんな時、どうすればいいのでしょう?

A.

 そのまま打つか、または無罰で救済を受けることができます。

【解説】

 規則では、カート道は「動かせない障害物」と定義されています。さらに「動かせない障害物」は、カジュアルウォーターや修理地とともに、「異常なコース状態」として総称され、規則16で扱われています。プレーヤーの球がジェネラルエリアの「異常なコース状態」の上にある場合、規則16.1b「ジェネラルエリアの球に対する救済」に基づき救済を受けることが出来ます。その内容は次の通りです。

プレーヤーの球がジェネラルエリアにあり、コース上の異常なコース状態による障害がある場合、プレーヤーは、次の救済エリアに元の球か別の球をドロップすることによって罰なしの救済を受けることができる(規則14.3参照):
  • 基点:ジェネラルエリアの完全な救済のニヤレストポイント。
  • 基点から計測する救済エリアのサイズ:1クラブレングス。しかし、次の制限がある:
  • 救済エリアの場所に関する制限
    • ジェネラルエリアでなければならない。
    • 基点よりホールに近づいてはならない。そして、
    • 異常なコース状態によるすべての障害からの完全な救済でなければならない。

 この規則のうち、「基点」とすべき「完全な救済のニヤレストポイント」については、ゴルフ規則の用語の定義において別途解説されています。その一部を抜粋すると、次のような内容です。

この基点は次の要件を満たして球があるものと推定された地点である:
  • 球の元の箇所に最も近く、しかし、その箇所よりホールに近づかない。
  • 要求されるコースエリア内。そして、
  • ストロークに対してその障害がなくなる所。そのストロークとは、もしその状態が元の箇所になかったらプレーヤーがそこから行っていたであろうストロークを意味する。

 また、「クラブレングス」とは、「ラウンド中にプレーヤーが持っているクラブのうち、パター以外で最も長いクラブの長さ」のことです。多くのプレーヤーの場合、ドライバーの長さになるでしょう。

 以上をふまえ、質問の状況での、具体的な救済の手順は次のようになります。

 まず、カート道からの救済を受けるため、プレーヤーは「完全な救済のニヤレストポイント」を決定します。それは、①「もともと意図していたストロークを行おうとしたときに、カート道による障害がなくなる場所」のうち、②「球の元の箇所に最も近く、しかし、その箇所よりホールに近づかない場所」であり、③「ジェネラルエリアである」、という3点を満たす場所です。

 次に、規則16.1bにより救済エリアを定めます。

 まず、今決定した「完全な救済のニヤレストポイント」を基点として、半径1クラブレングスの円形をとります。そして、①「基点よりホールに近い半円の部分」を除外し、②「ジェネラルエリアではない場所」があればそこも除外、そして③「カート道による障害が発生する部分」を除外します。そうして残った場所が救済エリアです。プレーヤーはこの救済エリア内に球をドロップすることが出来ます。ドロップされた球は、このエリア内に停止しなければなりません。

 こうして救済エリアを決定した場合、状況によっては、元の場所よりプレーしにくくなる場合もあるでしょう。もちろんプレーヤーには、救済を受けず、カート道の上の球をあるがままにプレーするという選択肢もあります。ただし、救済を受けるために球を拾い上げた後で、救済を受けるのをやめた場合、プレーヤーには球を動かしたことに対する1打の罰が与えられますのでご注意ください。

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