イメージ

バンカー内の球を打つ前に砂をならしてもいいの?

(2021年1月号掲載)

Q.

 バンカーから打った球が、ふちを越えずに同じバンカー内に止まりました。その球を打ちに行く前に、今自分が打ったところの砂をならしてもいいのでしょうか?

A.

 ストロークに影響を及ぼす状態を改善しなければ、無罰で砂をならすことができます。

【解説】

 規則12.2b「バンカーの砂に触れることに関する制限」には次のようにあります。

  1. 砂に触れた結果、罰を受ける場合。  バンカー内の球に対してストロークを行う前に、プレーヤーは次のことをしてはならない:
    • 砂の状態をテストしたり、次のストロークについての情報を得るために手、クラブ、レーキ、その他の物でそのバンカーの砂に故意に触れること。または、
    • 次のときにクラブでそのバンカーの砂に触れること:
      • 球の直前、直後の区域(ただし、球をフェアに捜すときに規則7.1aに基づいて認められる場合、または規則12.2aに基づいてルースインペディメントや動かせる障害物を取り除く場合を除く)に触れるとき。
      • 練習スイングを行うとき。または、
      • ストロークのためにバックスイングを行うとき。
  2. 砂に触れた結果、罰を受けない場合。 ただし、(1)で扱われている場合を除き、この規則はプレーヤーがどのような方法でもそのバンカーの砂に触れることを禁止していない。例えば:
    • 練習スイングや、そのストロークのためのスタンスをとるために足を潜り込ませること。
    • コースの保護のためにバンカーをならすこと。
    • クラブ、用具、その他の物をバンカーに置くこと(投げる、または置くことによってのいずれの場合でも)。
    • 規則に基づいて、計測すること、マークすること、拾い上げること、リプレースすること、他の行動をとること。
    • 休むため、バランスを保つため、転ぶのを防ぐためにクラブに寄りかかること。または、
    • イライラして、または怒って砂を叩くこと。
しかし、その砂に触れるプレーヤーの行動が規則8.1aに違反してストロークに影響を及ぼす状態を改善した場合、そのプレーヤーは一般の罰を受ける(プレーに影響を及ぼす他の物理的な状態を改善する、悪化させることに関する制限については規則8.2と規則8.3を参照のこと)。
(以下略)

 以上のとおり現在の規則では、バンカーの砂に触れる特定の4つの行為、すなわち、①砂の状態をテストするために手やそれ以外のもので砂に触れること、②球の直前または直後の砂にクラブで触れること、③練習スイングの際クラブで砂に触れること、④バックスイングの際クラブで砂に触れること、のみが禁止されています。この違反の罰は、2打罰です。

 そして、それ以外の行為では、「ストロークに影響を及ぼす状態」の改善とならない限り、手やクラブで砂に触れても罰はないのです。よって、質問のケースでも、解答の通りバンカーの砂をならすことができます。そしてさらに言えば、エチケットと、速やかなペースでのプレーを両立させるためには、積極的にそうするべきだとも言えます。

 なお、4つの行為以外で砂に触ることが規則で認められているとはいえ、むやみに触ることは慎まなければなりません。例えば、理由もないのに砂を触ればテストが目的とみなされても仕方ありませんし、スタンスの際、必要以上に何度も足を砂に潜り込ませる行為も、やはりテストが目的とみなされる危険性があります。実際には、砂をならす以外の目的で、故意に砂に触れなければならないケースは、そう多くはないのではないでしょうか。

 ゴルフ規則の1.1には、「コースはあるがままにプレーする」とあります。そして規則1.2には、プレーヤーに期待される行動として、「誠実に行動すること」「他の人に配慮を示すこと(例えば速やかなペースでプレーする)」「コースをしっかりと保護すること」とあります。これらの総合的かつ合理的な帰結として、「自分の球をプレーする前にバンカーをならしてもよい」という規則になるのだと思います。プレーヤーは、それを適用する際には誠実であることが求められています。

目次に戻る

おすすめの記事