イメージ

マークをずらしていたのを忘れてパットしてしまった!

(2021年10月号掲載)

Q.

グリーン上の、ホールから3ヤードほど離れたところで球をマークして拾い上げたところ、そこが同伴者のパットのライン上だったため、マーカーをパターのヘッド1つ分、横にずらしました。

ところが、自分の番になった時、それを元に戻すのを忘れてパットをしてしまいました。こんなとき、どうすればいいのでしょうか?

A.

2打罰を受け、そのままプレーを続けなければなりません。

【解説】

規則14.7aでは、「誤所」から自分の球をプレーしてはならないと定められています。今回のケースでは、プレーヤーはマーカーを元の場所に戻さずパットをしているため、「誤所」からのプレーとなり、この規則の違反となります。よってプレーヤーはこの違反の罰、2打罰を受けます。

また、その後の処置については、規則14.7b(1)で定められており、その内容は次の通りです。

14.7b ストロークプレーで誤所からプレーした後にホールを終了する方法
(1)プレーヤーは誤所からプレーした球でホールのプレーを終わらせるのか、それとも正しい場所からプレーすることにより間違いを訂正するかを決めなければならない。ストロークプレーでは、プレーヤーが次に何をするのかは重大な違反があったかどうかによる。つまり、プレーヤーが誤所からプレーすることによって著しい利益を得たのかどうかによる:
  • 重大な違反がない。プレーヤーは、誤りを訂正しないで誤所からプレーした球でそのホールのプレーを終わらせなければならない。
  • 重大な違反がある。
    • プレーヤーは規則に基づいて正しい所からプレーした球でそのホールのプレーを終えることによりその誤りを訂正しなければならない。
    • プレーヤーが別のホールを始めるためのストロークを行う前に、またはそのラウンドの最終ホールでは、そのプレーヤーのスコアを提出する前にその誤りを訂正しなかった場合、そのプレーヤーは失格となる。
  • 違反が重大であるかどうかはっきりしない場合に行うこと。プレーヤーは誤所からプレーした元の球と、規則に基づく正しい所からプレーした第2 の球の両方でそのホールのプレーを終わらせるべきである。

以上のように、ストロークプレーで誤所からプレーした後にホールを終了する方法は、「重大な違反」があったかどうかによって違います。「重大な違反」がなかったならそのままプレー続行、「重大な違反」があったなら正しい場所からプレーをやりなおさなければならない、ということです。

では「重大な違反」とは何なのでしょうか。これは用語の定義で定められています。それによれば、「重大な違反」とは「ストロークプレーで、誤所からのプレーが正しい場所から行われるストロークと比較してプレーヤーに著しい利益を与える可能性がある場合」のことで、考慮に入れる要素として、

  1. そのストロークの難易度
  2. 球からホールまでの距離
  3. プレーの線上にある邪魔な物の影響
  4. ストロークに影響を及ぼす状態

が挙げられています。

今回の質問のケースでは、プレーヤーはホールまで約3ヤードという場所で、パターヘッド1つ分横にずれた場所から誤ってプレーしています。残り距離が約3ヤードということを考えると、少し横にずれた場所からストロークしたからと言って、そのストロークが著しく簡単になったとは言えないでしょう。また、プレーの線上にある邪魔な物や、ストロークに影響を及ぼす状態(例えばライなど)の点で有利になっているとも考えられません。そのため、プレーヤーは著しい利益を得ておらず、この誤所からのプレーには「重大な違反」はなかったと考えられるのです。よって回答のとおり、プレーヤーは2打罰を受け、誤りを訂正しないで誤所からプレーした球でそのホールのプレーを終わらせなければなりません。

なお、このように「重大な違反」がない状況で、そのままプレーを続けずに(「重大な違反」があった時のように)正しい場所からプレーをやり直してしまうと、更に誤所からのプレーを重ねることになり、最初の違反の2打罰と合わせて、計4打罰となってしまいますのでご注意ください。

目次に戻る