お祭提灯          2002/06/23


古びた木造小屋の端から三番目には
美術部の部室が並んでいた
まるでゴキブリホイホイのような長屋
礼を言うつもりはないが
育ててくれた場所だ
 
置き去りにしてきた過去を
たまには 振り返ってみるのもいい
古い傷を舐め合うためではなく
人生の余韻に浸るためでもなく
 
長い祭は果てしなく続く
さあ お祭り提灯に
新しい蝋燭を立てよう
短い未来の時間割でも考えながら
 
 

 
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