道連れ       2013/09/04


これまで担いでいた荷物を
いまさらおろす気にはならない
諦めたのではないのかと問われれば
はっきりと首を振りたい
みんな道連れだった
同志だ
彼らと共にここまで来た
 
風は雲を呼び
雲はいかずちの矢を放った
荒ぶる波は天空高く踊り
雨礫あまつぶては容赦なく大地を打ちのめしたが
それでも僕らは歩くのをやめなかった
 
いまさかずき美酒うまさけを満たし
月をでながら笑いあう
この静謐せいひつなひとときは
何かの終わりを象徴いみするものではないだろう
僕らはまだ
長い旅の途中
 
 

 
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