失望 2007/01/19
ああ 坂道を転がり落ちるように
すべては変わってしまった
いくら着飾り腐臭を呑み込もうと
全身の毛穴という毛穴は大口を開いて本性をさらしている
背中に丸めた尻尾の先までは
とても隠し切れないだろう
ああ 赤紫色に光る炎の激しさを
誰がどうなだめようというのか
邪悪なお好み焼屋は
断固火あぶりに処そうぞ
叶うなら十六夜の丑三つ時に
古い商店街には小銭を数える音
寺社の境内にはカラスの群れだ
キャンバスの画面からはみ出た懐かしい渓流には
少年の夢のかけらもない
僕もずいぶん優しくなったものだと呆れていたけど、最近、また若いころに戻りつつあります。
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