周而不比 和而不同    2004/06/13


 たまさかに草に寝転べば
 青空には雲
 心の内を見透かそうとするでもなく
 透明な青さに染まるでもなく
 ふわふわ浮かぶ
 
 生まれたばかりのメダカは
 糸ぐずのようなはかなさ
 愛しさのあまり
 つい水に指を入れれば
 はじけるように身を翻し
 勇者のしたたかさで
 水草の緑に隠れる
 
 少年時代の縦走は
 風が吹き上げ
 僕らは深いガスに悩まされた
 山に学べばいい
 それが彼等の正体なのだ
 
 それでも青空には雲
 怒りは封じ込められるのか
 悲しみは癒されるのか
 ああ
 まるで僕らに問いかけるように
 ふわふわ浮かぶ
 
 

 
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