パンツを脱いで    2004/02/10
 
 
 日垣隆氏が、エコノミストに、自分を語りたがる人たちについて書いています。
「自分語りや体験談を開陳するにしても、話がおもしろい人と、ひどくつまらない人にはっきり分かれるのはなぜか。」と。
 
 耳が痛いのは、夢酒庵でひたすら好き勝手な話を語り続けている僕だけかもしれませんが。
 飲んでも語るし…なぁ。
 氏は、プロ向けの、15時間に及ぶ「朝までライター・セミナー」という企画の中で、事前に参加者全員に「自己紹介」をしてもらった(書いて送ってもらったらしい)とのこと。
 質問項目は他にもいくつかあったようですが、その自己紹介に関して、「力量の違いは、自慢話ではなく、弱点表明や失敗談に如実に表れた。そして、おもしろい自己紹介には明らかな共通点があった。」と分析されています。
 僕の言葉で解説すると、「パンツを脱いだ自分を出しているかどうか」ということだと思いました。
 要は、「他人に知ってもらいたいことを表明するのではなく、相手が興味深いと思う話題を常に想定できる人の話が断然おもしろい。」のだそうです。
 
 振り返れば、僕の場合…。受け狙いのおもしろいだけの話題にはさほど興味がなく、そんな話は書く気も起こりません。むしろ、若い人たちにとっては「こうるさい話題」ばかりを選んでいる傾向があるかもしれません。ということは、まったく逆です。ひどくつまらない人の決定版です。それどころか、ともすれば自慢話に流れがちな自分を自覚せざるを得ません。
「つまり、自己紹介は究極の客観視なのである。」と日垣氏。
 
 娘を相手に、流れの中でいつものように自説を展開していても、その話題がおもしろくないと、彼女は、遠慮なくつまらなそうな顔をします。それだけならまだいいけど、「おとうさん、そんな話に私が関心があると思ってるの」みたいな感じで厳しい突っ込みを入れます。
 最も身近な批評家。勉強になりますとも。
 客観視か…。
 
 
 どう?
 今回は、あなたにとって興味深い話題でしたか?
 そして、あなたは、ご自身のホームページの中で、トホホ…な自分を紹介していますか。
 パンツを脱いだ自分を出してますか。
 
 
 

 
前の話へ戻る 次の話へ進む
 
【夢酒庵】に戻る

【MONSIEURの気ままな部屋】に戻る