老いについて  2015/03/07
 
 
過酷な職場で脳梗塞で倒れ、巨人の長嶋さん状態になられましたが、片手で運転できるように改造した車で四国八十八箇所を何周もされるなど、退職後の生活ではお手本にせねばと思っていた先輩から、葉書が届きました。
巡礼にまわられてた当時は、僕のCDアルバム【Rowlling Boy】を送ると、「走りながら聴いているが、♪〜風に吹かれて転がってゆく〜というから、わが身に染みて寂しくなってくる」と旅先から絵葉書が来たことも。
そうじゃなくて、むしろ逆に、能動的にワイルドに、力強く転がっていくイメージで作ったんですけどね。(^^)
一緒に仕事をしてたときは、のちに本人にも話しましたが、実は知的で冷酷な人と感じてた相手。
それが、退職されてからは、鼻にも掛けられてないと感じてた若造の僕のことを大兄と呼び、なぜか、過大な身に余る接し方をしてもらって、こそばゆい限りなのですが。
葉書の内容は、すっかり老いを感じるようになり、車も近所のスーパーにいくのに使うくらいだというもの。
これからは、もう日々穏やかに暮らしていくつもりだと締めくくられていました。
裏面には、やっと咲いたよとご自宅の蝋梅写真のプリントを添えて。
毎年暮れにはかつての仲間を集めて岡山で歓談してたけど、そういえば、ここ2年くらいは号令もかからなかったんですよね。
なにを弱気なことをと、励ますような返事を書くのが僕の務めと思って葉書を出しましたが、書き始める前に気が変りました。
昨年も似たような葉書が来て、よかれと思って元気付けるような内容を返したら、しばらく気まずい期間が出来たことを思い出して。
結局は、それぞれの置かれた状況で、自分がどうしたいかは、その時点で自分で選択するしかないのかなと思って。
誰もが必ず通る道なんだろうし、事情は人それぞれで違うわけだし。
穏やかで、健やかな日常を楽しんでくださいと。
せめて、少しでも刺激になるかなと、僕は4月にはまた放浪の旅に出るつもりですと、旅のカットを添えて。
 
放浪旅のイメージ
 
 
 
 

 
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