テレビについて批判的な評論を目にすることがありますが、個人的には賛成しかねます。どうかと思います。 「テレビを友に」とまではいわないけど、僕らはテレビによって育てられ、良きにつけ悪しきにつけ、テレビから考える材料を与えられてきたような気がします。 テレビは子供に悪影響があるという論陣を張る人がいますが、僕はよく子供と一緒にテレビを見てましたよ。大勢で共同制作する分、個人で作った絵本や教育素材に比べると完成度が高いと思った記憶があります。 「十の束、五の塊、ばら何個…」 僕のあぐらの上に子供を抱きかかえるように乗せて、親子でテレビに向かってた夏休みの朝が蘇ります。貪欲に知識を吸収したがっている柔らかな脳には、テレビはなくてはならないものだとすら思えます。 本もマンガもテレビも、同じです。媒体自体に善悪はありません。あるのはただ、それぞれの特徴。活字だけが教育的要素が高いと、本気でそう考えてる人なんていないでしょう。媒体が何であれ、良質の作品は実体験に近い貴重なものを学ばせてくれるはずです。もちろん、質の悪い、感心しない作品もありましたよ。でも、それが社会です。そういうものを見ておくことも、必要な勉強とは思いませんか。受け手の側が、どう受け取るかでしょう。 人生を振り返って、思い出の多くはテレビと共にあります。 |