デジカメの写真を印刷するとき、僕の環境では、画像サイズそのままにしか印刷できませんでした。用紙サイズだけ小さく指定し無理矢理印刷すれば、用紙からはみ出す部分は切り取られます。 だから、葉書サイズに印刷したいときは、画像サイズを葉書大になるように縮小して印刷してました。何の疑問もなく。だって、デジタルの世界は、要するにドットの世界ですから。この点自体をさらに縮小なんて出来ないはずだと思って。 デジタルの世界とは、そもそも、そういうものだと。 当然のことながら、画像を縮小すると解像度は落ちます。縮小するということは、ドットを抜くわけですから。二分の一に縮小するということは、例えば1万個の点で描かれた画像を、途中の点を抜いて五千個で描くわけですから。 仕事で知り合った若いDPE屋のお兄さんに、「写真屋さんだって、つまりはそうやって印刷してるんですよね」と疑問を投げかけたことがありました。家庭用の環境で印刷した場合と仕上がりが違うのは、要するにギャザリング(四角な点の角を丸くなだらかにする)ソフトなどがプロ仕様で、それで綺麗なんですよね、と。 畳みかけるようにまくし立てた僕もいけなかったのでしょう。その時お兄さんは、「考えたことがなかったけど、そういうことなんでしょうね」との返事。 でも、大きな間違いだったのでした。 インクの粒子は気の遠くなるほど小さいということを、最近になって知りました。 粒子が比較にならないほど小さいから、画像の解像度はそのままに、ソフト的に印刷サイズだけを小さく指定してやれば小さく印刷が出来るのだと。 要するに、プリンターの世界は、デジタルじゃないから。 さっそく窓の杜に行ってフリーの写真管理ソフトをダウンロード。 なるほど。A4サイズの用紙に写真を何枚か並べてやれば、確かに、そのままの解像度で印刷が出来ます。なるほど、なるほど 僕は、画像管理にはSusie(スージー)を愛用してるので、写真専用の管理ソフトなど必要性を感じてなくて、それが浦島太郎になっていた原因でした。 こんな写真管理ソフトが入ってるんだけど…という人にも、「やめなさい、やめなさい。パソコンお宅たちは、みんな画像管理はスージーなんだから」と、無理矢理勧めたりして。(汗) この話には続きがあります。 デジカメ写真をプリントして、何人かに差し上げる必要が生じたので、家庭用印刷よりは仕上がりが高級だろうと思い、近くの写真屋さんにファイルを出しました。そこは取次店ではなく、お店の奥にマックが何台か並んでて、安心感もありましたし。 翌日受け取りに行くと、若いご主人が「画像が暗かったから一枚毎に修正してるのでもう少し待って欲しい」とのこと。そういえば、写真を写した日は確か曇り空。室内も、そんなには明るくなくて、自動でストロボが光ってました。光量不足の写真が明るく綺麗になるのなら文句はありません。機嫌良く了解しましたとも。 そのお店は、データ変換料として800円+プリント代@50円と、市場価格的にはちょっとお高い。でも、なるほど、高いだけの仕事はやるわいと、僕としてもご機嫌でした。 しかし、問題はその数日後のこと。 同じ写真をさらにプリントする必要が生じ、窓の杜から落としたフリーソフトで印刷してみました。そうしたら、あ〜ら、びっくり。 写真屋さん自慢のマックで修正したという自信作より、何もしないでそのまま僕がやった方が、仕上がりが明るいしクリアーじゃないですか。 実はそのお店は、レストランだったんです。 数年前に、僕の家の近くにファミリーで和気藹々と開店されました。カントリーウェスタン調の作りで、みなさんテンガロンハットをかぶり、おもしろいと思いましたが、健闘空しく閉店。 現在は店内を改装し、今度はファミリーで写真屋さんというわけですが、再起を期したはずの、その写真屋稼業がこれです。あの説明は何だったのか。それとも、技術が未熟なのか…。申し訳ないけど、僕はもう利用しないかも知れません。 え、エッセーのタイトルに偽りあり? いや、相談室って、読者のみなさんに相談する部屋ってことですよ。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ しかし、インクの粒子は顕微鏡でないと見えないくらい小さくても、そんな微細なインクを生かせる筆はあるのでしょうか? 新開発の面相筆なら、僕も欲しいぞ。 そんなものがあれば、油絵にも隠し画像を仕込むことが出来るかもしれない。 あ、いや、ちがう。 インクジェット印刷は、インクの泡(バブル)をノズルから吹き付ける方式だと聞いたぞ。 ノズルのサイズはどうなってるんだ? 泡は、吹き付けたらペチャッと潰れて広がっちゃうんじゃないのか!? |