不惜身命    2004/07/11
 
 
 少し前までだったら、平気の平左で処理できていたことが、不思議なことに、いつのまにか手強い仕事になってしまって、不愉快な限りです。
 似たような現象は2、3年前から少しずつ出てきていて、振り返ってみれば、そうしたとき、時には僕は詩を書いていたかもしれません。時には絵の道具を広げ、時にはギターを抱いて、時にはアダルトな世界に逃げ込み。時には、諸兄と飲み、弱音を吐いては叱っていただいたりしていました。
 弟とそんな話をしていたら、彼も似たような現象に見舞われ、彼の場合は、あのひとつの言葉を呪文のように呟きながら頑張ったのだといいます。
 それが、不惜身命。
 
 二代目貴の花関については、好きな人もいれば嫌いな人もいることでしょう。僕だって、ファンじゃありませんとも。だけど、ファンじゃなくても、学ぶべきことは学びますよ。年齢は関係ありません。
 不惜身命。そうかぁ。これで、計画よりあと1年は長くお勤めの期間を延ばすかもしれません。百パーセント自由な時間を手にするまで、もう秒読み状態になっていて、しかもボタンは僕の手の中にあるわけですが、迷いもあります。
 
 できることなら頑張りたいという気持ちも、正直、あります。辞めることはたやすいことですが、でもそれは逃げることになるんじゃないのか。逃げたら、それは戦わずして負けたことにならないのか。
 その一方で、頑張り続けることは、果たしてそれはいいことだろうかという疑問もあります。馬鹿げたことを後生大事に奉っている人たちと一緒に右往左往して、それは、貴重な時間を無駄遣いすることにならないのか。
 
 そうした宿題を含めて、不惜身命。
 いま少し、僕には時間が必要です。そのための時間ならたっぷりですし。自分で考えて、自分で決めますとも。
 そして、大切なことですが、もうこの話題は一段落ということにします。ご心配をおかけしました。
 
 
 

 
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