桃太郎ネットの会議室    2007/01/08
 
 
 パソコン通信時代の岡山には、かつて、桃太郎ネットと岡山西というBBSがありました。
 簡単に言うと、特徴的な個性が集まって議論し、時には険悪な雰囲気さえ漂うのが前者で、いわゆるお茶の間ネットが後者でした。
僕は両方に籍を置いていましたが、後者はほとんどROM会員。でも、岡山西は、ある意味大人で、阪神淡路の大震災のときは、積極的に活動されている方々がおられ、みんながその記憶を薄れさせている時期にあっても、「まだ終わってないよ」と、いろいろと活動されていたことを知っています。
 社会的な、大人としての自覚がある人たちが多かった気がします。
 
 それに対して、岡山桃太郎ネットは、基本的に子供。もちろん僕も含めて。
 当然のことながら、みんな若い分だけ将来に対する不安や悩みを持ち、それぞれにつらい問題を抱えているみたいでしたが、ネットでは、誰もそんなことは口にしません。所詮、プライベートなことですから。自分で処理するしかないわけですから。
 そういうこととは別に、よく議論してた気がします。
 桃太郎ネットのそこが、岡山西のことをお茶の間ネットだという所以でした。
 
 議論が白熱すると、ほかの人たちの迷惑になるからと、戦いの場所を「会議室」に写すのです。あれは便利なスペースだと思いましたよ。いくら激しく議論していても、関心のない人は目にしなくていいし、コリがある人は覗いて、意見があれば自由に参戦したらいい。そういうルールでしたから。
こんな簡単な理屈もわからないのかと、無性に腹立たしい思いをし、こんなことなら、もうネットから落ちようかなと考えたことは数知れず。でも、それが楽しい意味もあり、そこが、お茶の間ネットと違う、得がたい少年らしさだと感じていました。
 
いまは遠い昔の話になり、当時のメンバーは否応なく解散状態。みんなそれぞれに活躍してて、インターネットでも見かけるわけですが、インフラの選択肢が多様になった分、あえて集まろうともしないから、ミクシィでもバラバラ。
 
う〜ん。
お茶の間ネット的な井戸端会議はそれなりに楽しいけど、繰り返してると、どうしても飽きてくる気がします。
無理に喧嘩したいわけじゃないし、政治や個人的な心情を持ち込まれても困るけど。
燃えたぎるものがあるなら、そういうものの話をしたい。
自分自身が、調和を重んじる意味もあるのでしょうが、丸くなってきている気がするだけに。
そんなことを思う、年の初めの宵なのでした。
 
 
 
 

 
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