1年に1度か2度、心臓のあたりが激しく締め付けられるように痛くなることがあります。痛みが強くなると、どの部分が痛いのか正確にはわからなくなり、痛みが身体全体をぐるぐる移動するような感じにさえ襲われます。 気味が悪いので病院で調べてもらいましたが、検査した限りではどこも異常なし。24時間心電図というのもやりました。起きたときも寝てるときも、歩いているときも座って仕事をしているときも、とにかく24時間、心電図で記録を付け続けるのです。それでも異常は見つかりませんでした。 それはおかしいと主張すると、結局は、発作が起きている最中でないと心電図に異常が出ないのでしょうね、との説明でした。 人間ドックを受診する際に「心配なことはありませんか」とたずねられるから、時々その症状の話をします。 ある時、担当が優しい感じの女医さんだったから、つい、心筋梗塞の前兆じゃないか心配なんですというと、彼女は「心筋梗塞だったらあなたはもう死んでいます」といって不敵に笑いました。 説明になっているような、なっていないような…。 言い方はともかく、回答の内容には少し安心しました。が、さりとて、原因の究明や問題の解決のためには、何の前進にもなりません。 発作が起きると、当初は激痛は5分くらいでおさまっていたのが、次第に長くなり、そのうちに10分くらい続くようになりました。のたうち回りながら、ひたすら痛みがおさまるのを待つしかありません。それが近年は、痛みが続く時間が30分くらいに延びて、困っていました。 そんなある日、職場で勤務中に例によって発作に見舞われ、これはまた30分間耐えるしかないと、デスクに突っ伏し、我ながらけなげに歯を食いしばって耐えてたら、見かねた保健婦さん(なんでそこにそんなに都合よく保健婦さんがいたかは省略します)が、「これを飲んでみたら?」と、コップ一杯の水を差しだしてくれました。 すると、なんと、これが特効薬でした。 それは普通の水道水なのですが、飲み干すとすぐに痛みが消えました。 水が喉を通って胃に落ちていく、その途中に心臓がある感じで、水が心臓を通り過ぎていくときに激痛も一緒に洗い流していってくれる感じなのでした。 以来、胸が痛くなると、すぐさま水道の蛇口を目指します。 人間ドックを受診した際、医師にその話をすると、そういうことはあるのだといわれました。水が、神経系に何らかの作用を及ぼした可能性があると。 なにはともあれ、痛みが鎮まる方法が見つかってよかったですね、とも。 病名も何もわからず、当然のことながら治療のようなことも何もやっていませんが、緊急の対処方法だけは見つかりました。 この話はそこで完結なのですが、もしも似たような症状で困ってる方がおられたらと思い、個人的な経験ですが、ホームページに書いておくことにしました。 お役に立てば、幸いです。 |