数年前の話ですが、隣の席のおじさんから、 「ほとんどみんな、耳鳴りは持ってるんだ。気づいてるか気づいてないかだけなんだよ」 そういわれて、遅ればせながら僕も自分の耳鳴りに気づいてしまいました。 そのおじさんが、耳鳴り治療で漢方薬を処方されてたので、僕も欲しいと思って同じ耳鼻科を受診。 すると、おじさんの場合は高血圧が原因の耳鳴りなので漢方薬だったらしく、僕の場合は別の薬でした。 処方された薬の中身は、ビタミンB12とビタミンE。 一定期間飲んで、気にならない程度まで改善されました。 「また気になるようだったら、ドラッグストアならどこでも売ってるから自分で買って飲みなさい」ということで。 そこは、メニエール病と耳鳴りの専門医なのですが、大学病院から紹介された患者さんが来たりするところで、僕みたいな陽気な患者はお呼びじゃなかったんですね。 以来、耳鳴りについては治そうと思えば治ることがわかりましたから、深刻にならない程度に付き合えばいいやと思うようになりました。 それと同時に、これも老いなんだなと。 ところで、追突された人たちは、年配者の多くが耳鳴りを訴えます。 そういう人たちは、大体が耳鳴り年齢でもあります。 頚椎捻挫で後遺症申請しようとすれば、主治医に後遺症の診断書を書いてもらう必要があります。 しかし、まれに、「これは事故の後遺症じゃない。年齢的なものです」と診断されるお医者さんもおられるんです。 僕も追突された経験がありますが、耳鳴りに気づいたのは追突される前でしたよ。 首の痛みや手の指の痺れなども、追突される前からあったし、同じような症状の同僚もいました。 これらは代表的な頚椎捻挫の症状ではありますが、長時間同じ姿勢をとり続けるパソコン作業などでも発症するのです。 背景に、歳をとって来てるということがあります。 と、ここまでは前振りです。 心筋梗塞を得て、自分の心臓ににわかに神経質になりました。 心臓の一部が壊死してしまったことで、パワーが正常時の何割かになって、ナーバスになって。 そんなとき、手や足の指先がしびれたり、感覚がなくなったり、足先は、かつてなったこともないしもやけになったりして、真っ赤に腫れあがり。 腫れた状態が続くと、患部は痛々しくも赤黒く変色し、果ては醜いカサブタ状態になり。 時期が来たら、僕が指でつまんで剥ぎ取るのでした。 剥ぎ取ったあとは、相変わらず痛々しく腫れたままで。 僕はこれも、心筋梗塞の、いわば後遺症の一種だと考えていました。 血液を送るポンプの力が弱ったからだと。 そのことを、心臓病の主治医に訴えると、 「末梢の毛細血管部分に、うまく流れてないということでしょうね」 そう解説し、検査結果の数値から見ると、少し血が粘ってるけど、CT画像から見ても、1年前の手術から特段の変化はなく、概ね問題はないと思います、とのこと。 血は少し粘ってるけど、サラサラにする薬の量を増やすほどの問題ではないということなのでしょうか。 (血をサラサラにするのや、血が固まらないようにするのや、血管を広げるのや、毎朝、5種類の薬を飲んでいます) 多分、そういうことなのでしょうね。 「いまのままで、もう少し様子を見ましょう、もしなにかあったら、すぐにまた来てください」ですから。 だけど、そのために不愉快な症状が起こってるんです。 空気の冷たい朝は、指先がしびれてるから、歩きながらさりげなく、唇に指先を当ててやって温めます。 そうすると、感覚が戻ってくるのです。 なんだかんだ言ってるけど、結局は心筋梗塞が原因じゃないかと、そう考えていました。 それが、最近になって、見方が変わりました。 これって、よくある「冷え性」じゃないかと。 加齢に伴う冷え性と、どこが違うんだ、と。 追突被害者の耳鳴りと同じかなと。 1年前は靴の中用のホットカイロを使ってましたが、この冬は、血がサラサラになるように5種類も薬を飲んでるんだからと、逆に油断して、カイロを使わなかった意味もあります。 自覚して意識して、1年前にカイロを使い始めたのも、思い起こせば、心筋梗塞になる前のこと。 歳を取って、人並みに冷え性になった? |