死んだ男の残したものは    2002/10/20
 
 
 なんとなく、戦争の足音が近付いてきているような気がしています。
 僕としては、つい口が重くなってしまうテーマですが。

 世界の警察と自称する国は、中東の、核武装しようとしている国を罰するといっています。そして、それに反対している列強。
 中東の独裁者は、多分核武装を目指していますよ。彼を罰することに反対の国々も、彼が核武装を目指していることには気付いているはずです。そのことを知った上で、もはや、くい止められないと判断しているのかもしれません。核を持つことを前提としての、外交を考えているようにも見えます。
 だとしたら、世界がイメージしているのは、新しい核地図。これは外交ゲームです。
 ゲームでは、核というカードを持っている国の発言力が強く、持たない国は弱い。
 そして、ゲームのルールとして、もうこれ以上はどこの国にも持たせないと、どうやら誰かが決めたらしいのです。それがルールだと。理由は、この星を、核による破滅から守るために。分かったような分からないような理屈ではあります。
 そういうのも、正義といえるのでしょうか。
 わかりません。
 わかりませんが、ただ一つわかっていることは、このゲームにはドロップアウトがないということ。
 
 僕個人に出来るのは、ただ祈ることだけです。
 ベトナム戦争のころ、戦争を知らない子供たちといわれた僕らは、「花はどこへいった」や、「悲惨な戦争」を歌っていましたよ。当時流行っていた駅西口や街角ではなく、下宿部屋や美術部のボックス(部室)で。ただ純粋な気持ちで。
 もうじき社会に出ていくという微妙な時に、幼い魂に大きな不安を抱えたまま。
 タイトルにした「死んだ男の残したものは」も、そんな歌たちのひとつです。谷川俊太郎氏の作詞、武満徹氏の作曲で、僕はそれを高石友也氏の歌で知りました。
 
 朝鮮半島の北側にも、似たような国があります。
 そして、様々な人たちが、それぞれの思いを声高に叫んでいます。
 でも、帰ってきた彼らに、本当は何をすべきなのか、それともすべきでないのか、明確にわかっている人がいるのでしょうか。
 僕は、現在のマスコミの状況を良しとしません。
 
   ♪ しん〜だ〜 おと〜この〜 のこ〜した〜 ものは〜
 
 
 

 
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