歳かなあ    2001/11/16
 
 
 インターネットが生活の中で大きな部分を占めてくるにつれ、いつの間にか、意識が変化していたことに気付かされることがあります。
 たとえば絵であれば、ついスキャナで取り込めるサイズにしてしまいがちです。画面サイズが大きいとデジカメで写すしかなく、そうなると、周辺が湾曲したり画材の具合で表面が光って色が飛んだり、自然光ならまだしも室内光だと光源の関係で色が変化したりと、絵の場合は多くの制約があり、ともすれば哀しい結末になってしまいますから。
 作曲についても、ネットに乗せるためには最終的にはミディに打ち込まなければならないという意識が働き、そのためには膨大な時間が必要となって、いつか貴重な土曜日と日曜日とを何日分もつぶさなくてはならなくなることを思うと、いつのまにかギターをさわる回数まで少なくなってしまいました。
 だから、コンテンツの更新といえば、どうしても、こんな雑文や詩が中心になります。
 
 でもしかし、それは大きな勘違いかもしれません。時間がないなんて、単なる言い訳なのかも。やり方さえ考えれば、時間は短縮できるはずだ。
 そう考えて、Vactorソフトのホームページにいって、音声をWAVファイルに多重録音できるソフトを早速ダウンロードしてきました。これだとトラックが8本まで使えます。つまり、8回に分けて音が入れられるという優れもの。このWAVファィルをMp3に変換すれば、そのままホームページにも置けるし、ミディに打ち込むよりは手間がかからないかな、と。
 そもそもミディというのは、パソコンのソフト上の五線紙にひとつずつ音符を張り付けていくことが基本なのです。音符をひとつずつ張り付けて、その音符のかたまり毎にどういう楽器の音を出しなさいと指定し、音の強さやゆがみ、変化のさせ方も決めてやって。作業的には相当面倒ですが、(といっても部分的にはコピー&ペーストも使いまくるし、場合によってはアレンジソフトも使いますから、慣れてくるとある程度は作業の軽減も図れます。)実際に楽器を指で弾くには難しすぎるフレーズでも、この方法だと楽々再現できるというメリットもあるのです。
 でもまあ、作るのは面倒でも、そうした苦労の果てに完成したミディファイルは、ファイルサイズも小さくて、旧式の動作が遅いパソコンを愛用している皆さんにも快適に聴いてもらえます。
 だけど、この方法だと、やっぱりね、作る側としたら大変。
 なんとそれが、今回考えたやり方を使えば、リアルタイムで録音完了です。
 素晴らしい。
 
 あ、でも、そうなるとギターの練習をしなくちゃ。
 いや、その前に、ギター以外のパートはどうするんだよ。
 なんだ、結局、またやることが増えちゃったじゃないか。
 
 
 厳しい現実を突きつけられ考え込んでいると、何を血迷ったのか右手のヤツが、8トラ録音ソフトを掴むとゴミ箱まで連れていってポンと落としたのでした。
 歳かなあ。
 
 

 
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