メダカを入れてる睡蓮鉢に、冬の間に藻が大量発生し、メダカが身動きできないほどになりました。 タニシ効果により、水はあくまでも透明で澄みわたっています。厳密に言うと、我が家のものはタニシではなく「オオカワニナ」です。水が澄みわたります。(詳しくはこちらで。) 水草も、水中を優雅にたゆたう細長い涼しげなタイプと、プカプカと浮いて水面を飾るタイプと。これは夏に日陰を作る意味もあります。 ところが、それらとは別の種類で、絹のような微細な繊維状の藻が大繁殖したのです。どこからやってきたのか知らないけど。藻は、水中に酸素を供給し、また、小さなメダカの隠れ家にもなるのですが、ではあっても、過ぎたるは及ばざるが如し。 これでは鉢全体の姿が美しくないという飼育者サイドの勝手な考えにより、邪魔な藻をバケツに移しました。睡蓮鉢は4つあり、移動させた大量の藻でバケツは一杯。 藻は花壇の肥やしにすればいいんですが、もしメダカが卵を産み付けていたらかわいそうだと思い、しばらく様子を見ることにしました。 そうしたら、なんと、大変。 もう10日以上経ちますが、毎日ベビーが、藻を入れたバケツの水面でプカプカ、ちょろちょろ。 ベビーたちには、バケツの中は酸素やプランクトンが豊富で、しかもまわりは隠れ家だらけだし、快適かなと思われましたが、さすがにこれほど藻が大量でバケツをぎっしり埋め尽くしては、いくらなんでも泳ぎにくかろうと、またまた勝手な解釈を持ち込み、白いプラスティック容器に、せっせと引越しさせてやっています。 この作業がまた、えもいえず楽しい。緑のスポンジと化したバケツを覗き込んでは、マーガリンの容器のふたで素早くすくうのです。 4つある睡蓮鉢の内訳は、繁殖力の強い普通の種類のメダカが2つ。あとは、青メダカと白メダカが1つずつです。 観察していると、普通メダカの2鉢は、餌をやると、まるで獲物を見つけたピラニアのように集まってきては、奪い合うようにむさぼります。それに対して、白や青は、餌をやろうと近づくとサッと姿を隠し、僕の影が鉢から離れたあとで、用心しながら食べています。そんな様子ですから、食べる量も少ないように感じます。 普通の黒いメダカは、どんどん増えていますが、青はまだ7匹、白はさらに少なく、5匹です。白のグループには、最初にもらったとき、赤い色の緋メダカが1匹だけ紛れ込んでいて、彼だか彼女だかわかりませんが、白メダカに混じって元気にしています。自分だけが赤いと言うことにすら,気付いてないかもしれない。 そういうことで、ベビーたちはいま白いプラスティック容器の中で三種混合状態ですが、100匹くらいいると思います。白と青が、たくさん混じっていたらうれしいけど。 親たちはというと、黒メダカを2鉢全部合わせても100匹もいないと思う…。 (これが写真です。黒メダカの鉢の手前、右下に見えるのが藻を集めたバケツで、その左がベビーたちの容器) 睡蓮鉢ですからそんなに大きな世界ではありませんが、出来るだけ自然の状態に近付けようと、小石を敷き、水草とタニシを入れて、いわゆるビオトープ状態(メダカの宿題参照)にしています。 普通にしていると、メダカのベビーたちは、多分、大人メダカの餌食となり、卵の時点で食べられ、孵化して稚魚になってまた食べられ…。見かけによらず獰猛なんです。おちびさんだからって、可愛いだけじゃない。 本当は、多分それでいいのでしょう。厳しくとも、残酷であっても、それがあるがままの自然。 そのことには、前回「メダカの宿題」でも触れました。ただまあ、自然に任せるには、いかにもまだ白と青が少ない。もう少し増えてもいいと思うのです。 それに、メダカたちにとって、僕は神ですから。 でもね、今いるベビーたちが、全部黒メダカだって可能性もありますよ。全部じゃなくても、ほとんどが…だったら。そのときはどうするのか。 まるで中国の指導者の心境です。 神としては、さあ、どうする。 まあ、何となく白っぽいやつや、青っぽくみえるやつはいるんだ。 まいったなあ。 |